地域社会と協働して未来を切り拓く「未来共創人材」を育成します

 変化のスピードが速く不透明な要素の多いVUCAの時代において、「宮崎の強みを生かした農林水産業・フードビジネス」「地域産業を強くするDX・AI」「グローバルビジネス」「未来を見据えた地域教育」など、多様な分野において持続可能な地域づくりを支える“未来共創人材”の育成は急務です。
 そのような課題の解決に向けて、県内の4大学が連携し、自治体、企業、金融機関等の地域社会が一体となって取り組みます。


未来共創人材とは

科学的に物事を捉え思考できる「科学的思考力」、STEAM及び文理横断的な総合知を基に、社会を俯瞰的に捉え、将来像を描くことができる「俯瞰力・構想力」、様々なステークホルダーとの繋がりを通して、地域と共に未来を描き実現できる「繋ぐ力・構想実現力」の3つの力から構成される能力を「未来共創力」と定義します。この未来構想力を兼ね備えた人材を「未来共創人材」と呼びます。

この未来共創人材は、宮崎県の産学官労金を含む13機関で組織された「宮崎県産業人財育成プラットフォーム(事務局:宮崎大学)」と4大学が共に設定した「大学に求める人材育成像」であり、SPRAC卒業生が地域社会の将来を支える人材となります。

[大学に求める人材育成像]


未来共創人材を育成する教育プログラム

4大学が教養教育を抜本的に再編し、STEAM、分野横断ならびに文理融合の総合知の基盤となる科目群を設置します。特にアクティブ・ラーニングを主体とした課題発見科目及び数理・データサイエンス系科目を強化します。さらに、宮崎大学が中心となり、未来共創人材育成の要となる「未来共創科目」を設置します。この科目は、構想力を高める「構想・デザイン系科目」と構想実現力を高める「協働・創造系科目」の2つの科目群で構成されます。これらの科目では長期インターンシップや地域フィールドを活用したPBL(Project Based Learning)等が準備されます。これらの科目群を通して、受講者はアントレプレナーシップを身に付けることができます。また、各大学の専門分野の特色を生かし、かつ大学同士の強みを補完し合う連携開設科目を教養教育と専門教育の中に40科目以上設置します。

大学及び地域社会との連携

4大学の連携開設科目の円滑な運営及び共同FD/SD活動を通した教学マネジメントの強化を図り、教育力の向上を目指します。

また、産業人財育成プラットフォーム内に「学位プログラム等企画・運営委員会」を設置し、自治体及び産業界の方々と協働して未来共創人材の育成を行います。併せて、同プラットフォームが運営する社会人教育「ひなたMBA」を中心に、連携開設科目等を積極的に活用することで、リカレント及びリスキリング教育の機能強化を図ります。

高大接続としては、高大連携会議を設置し高大連携事業の強化を通して、県内の高校生及び高校教諭へ本事業の意義や魅力を伝えます。